前回の講演では、「ワンオペ育児を頑張りすぎないこと」をテーマにお話ししました。
今回は第2部として、「後悔しない保育園・幼稚園選び」 をテーマに講演を行いました。
お子さんが長い時間を過ごす園は、家庭と同じくらい大切な環境です。
この記事では、当日の講演内容を振り返りながら、
「園の種類や保育方針の違い」「見学で何を見ればいいか」など、
元保育士の視点でわかりやすく簡単にまとめています。
これから入園を控える方や、転園を検討している方の参考になれば嬉しいです
目次
園選びは“就職先選び”と同じくらい大切
お子さまが長い時間を過ごす園は、いわば「初めての社会」。
大人でいえば“就職先”を選ぶような重要な選択です。
焦らず、複数の園を見比べて、お子さまの性格や家庭の価値観に合う園を探しましょう。
保育園・幼稚園・認定こども園の違い
まずは基本的な園の種類を知ることから始めましょう👇
| 種類 | 主な特徴 | メリット | 注意点 |
| 保育園 (保育所) |
・働く保護者のために 長時間預かり。 ・0歳~就学前 |
・長時間保育 ・給食完備 |
・教育より生活リズム中心 |
| 幼稚園 | ・教育機関。 文部科学省管轄。 ・3~5歳対象 |
・教育的カリキュラム ・就学準備 |
・保育時間が短め |
| 認定こども園 | ・保育園+幼稚園の融合型 | ・教育と保育の両立 | ・園ごとに運営方針が異なる |
お仕事の有無・お子さんの性格・家庭のサポート体制によって、合う園が変わります。
保育の「方針・教育スタイル」にも種類があります
園選びで意外と大事なのが、「どんな方針で子どもを育てるか」という教育観。
講演では、代表的な保育スタイルを次のように紹介しました👇
| 保育の種類 | 特徴 | 向いている子ども・家庭 |
| 通常保育 (一般保育) |
遊び・生活・学びをバランスよく行う。多くの園がこの形。 | 幅広く対応できる。初めての集団生活にも◎ |
| モンテッソーリ教育 | 子どもの自主性を重視。「自分でできる力」を育てる。 | 集中力が高い・自立心を育てたい家庭 |
| 知育保育 | ワークやカード遊びなどで知的発達を促す。 | 勉強が好き・学ぶことを楽しめる子ども |
| 自由保育・のびのび系 | 遊び中心。自然体験や自由時間が多い。 | 活発・好奇心旺盛・マイペースな子ども |
| 英語保育・国際系 | 英語環境で過ごすバイリンガル保育。 | 異文化や語学に関心がある家庭 |
保育の方針は、園の掲示物やパンフレット、園長先生の話に必ず表れます。
見学時には、方針が「家庭の考え方」と合っているか確認してみましょう。
見た目よりも“雰囲気”を
園舎が新しい・壁面が可愛い=良い園、とは限りません。
見た目よりも、先生の笑顔と子どもの表情を見ましょう。
「子どもが自由に動けているか」「先生同士のやりとりが穏やかか」など、
現場の空気に“余裕”がある園こそ、本当に安心できる園です。
イベントの多さに注意
行事が多い園は華やかですが、先生や子どもの負担が大きくなることも。
日常の遊びや関わりを大切にしている園こそ、子どもが伸び伸び育ちます。
🎯「完成度」より「楽しさ」
子どもたちが笑顔で参加している園を選びましょう。
園見学では「人」を見よう
パンフレットよりも現場を見ることが大事です。
見学時のポイント
- 先生の声かけは優しいか
- 園児の名前を丁寧に呼んでいるか
- 保育士同士が協力し合っているか
- 園選びは「人選び」。先生の入れ替わりが少ない園=保育の質が安定している園です。
生活リズムと家庭との相性も大切
登園・降園の時間帯、昼寝や給食の内容なども、家庭との相性に関わります。
忙しい朝や帰りの時間をイメージして、「無理なく通える園か」を考えましょう。
講演を終えて
今回の講演では、多くの方が
「園の種類がよく分かって安心した」「見学でどこを見るべきか整理できた」と話してくださいました。
園選びに正解はありません。
けれど、「完璧」よりも「安心」を大切にして選んでほしいと思います。
お子さんも保護者も笑顔で通える園こそ、最高の“良い園”です🌷
講演会に足を運んでくださった皆さま、そして開催にご協力くださった公民館の皆さまへ、心より感謝申し上げます。
皆さまの真剣なまなざしや質問の一つひとつに、私自身もたくさんの気づきと温かさをいただきました。
これからも、子どもたちが笑顔で過ごせる環境づくり、
保護者が安心して子育てできる地域づくりを応援していきます。
本当にありがとうございました🌸

