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あれ?もしかして、うちも「過保護」?
「子どもには、できるだけ苦労させたくない」「失敗して傷つくのは見たくない」
そう思うのは、親として当たり前の気持ちですよね。
でも、そんな優しい気持ちが、気づかないうちに「過保護」になってしまっていることって、意外と多いんです。
実は、ご自身が過保護だと気づいていない親御さんも少なくありません。
少子化で子ども一人ひとりに目が向きやすくなったり、ネットで情報があふれて「こうしなきゃ!」ってプレッシャーを感じたり…。
現代の子育ては、昔と比べて大変なこともたくさんありますよね。
このブログでは、「過保護育児」って具体的にどんなことなのか、子どもにどんな影響があるのかを、分かりやすくお伝えしていきます。
そして、もし「うちもそうかも?」と感じたら、どうすればいいのか、具体的なヒントを一緒に考えていきたいと思います。
子どもたちが自分らしく、のびのびと成長していくために、私たち親ができることを見つけるヒントになれば嬉しいです😊
「過保護育児」ってどんなこと?
気づきにくいサインをチェック!

「過保護」って聞くと、「甘やかしすぎてるってこと?」と思うかもしれませんね。
でも、ここで言う「過保護育児」は、「子どもの成長に必要な『自分でやってみる』経験を、親が先回りして奪ってしまうこと」なんです。
愛情が深いからこそ、ついやってしまいがちな、子育てのちょっとした落とし穴、とでも言いましょうか。
例えば、こんなこと、心当たりはありませんか?
子どもが転びそうになったら、思わず手を差し伸べてしまうことはよくありますよね。
「危ないから!」という親心から、つい体が動いてしまうものです。
また、忘れ物をしないか心配で、毎日、持ち物を全てチェックしている親御さんもいらっしゃるかもしれません。
「困らせたくない」という気持ち、よく分かります。宿題や課題についても、間違いがないか全て確認し、時には手直ししてしまうこともあるでしょう。完璧にしてあげたい気持ちは、親なら誰でも持っていますよね。
子どもが友達と遊ぶとき、トラブルが起きないか心配で、ずっとそばで見守ってしまう、という声もよく聞きます。心配な気持ちは尽きませんよね。
そして、子どもが「困った!」と助けを求めたら、すぐに「こうすればいいよ!」と解決策を教えてしまうこと、ありませんか? 早く解決してあげたい一心で、つい口を出してしまいますよね。
これらは、どれも「子どものため」を思っての行動です。
もしかしたら、子どもが「自分で考える力」や「自分で解決する力」を育むチャンスを、ほんの少しだけ減らしてしまっているのかもしれません。
「過保護」が子どもに与える影響って?

「え、そんなに?」と思うかもしれませんが、実は過保護な環境で育つと、子どもたちの心や成長に、さまざまな影響が出ることがあるんです。
心の成長への影響
いつも親が何でもやってくれる環境にいると、子どもは自分で何かを成し遂げる経験が少なくなってしまいます。
その結果、「自分にはできない…」と自信をなくしてしまったり、「どうせ私には無理」と最初から諦めてしまったりすることがあります。
また、失敗したことがない子どもは、「失敗って怖いことなんだ」と感じてしまい、新しいことに挑戦するのを恐れるようになるかもしれません。
困った時に、いつも親が解決してくれていたため、いざという時に「自分で何とかする」力が育ちにくく、ちょっとした困難でも「もうダメだ…」と固まってしまったり、ストレスに慣れていないために、すぐに心が折れてへこたれやすくなることもあります。
さらに、自分で決めたり行動したりする機会が少ないと、いつまでも親に頼りきってしまい、大人になっても「どうすればいい?」と親に聞かないと行動できない、といった依存心が強くなる傾向が見られることもあります。
友達との関係や社会性への影響
人との関わりの中で、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを聞いたりする練習が少ないと、コミュニケーションが苦手になることがあります。
例えば、友達とケンカになった時に、どう話したらいいか分からず「どうしたらいいの?」と困ってしまったり、自分で人間関係のトラブルを乗り越える経験がないと、友達との関係でつまずきやすくなるかもしれません。
特に、過保護に育てられた子どもは、「叱られる経験」が少ないため、何をして良くて、何をしてはいけないのか、その線引きが曖張になってしまうことがあります。
そのため、集団の中で自分の役割を見つけたり、みんなと協力したりする経験が少ないため、協調性が育ちにくいという影響が出ることもあります。
将来への影響
勉強についても、親に言われてするばかりだと、自分で「もっと知りたい!」という知的好奇心や学ぶ意欲が育ちにくいことがあります。
そして、自分で決める経験が少ないと、将来の進路や仕事を選ぶときも、「これでいいのかな?」と迷ってしまったり、親の意見に流されやすくなったりするかもしれません。
また、親御さんの中には、子どもの自己肯定感を高めようと、たくさん褒めて育てているつもりでも、「ただのわがままなお子さんに育ってしまっている」と感じるケースもあるようです。
本当の自己肯定感は、自分で困難を乗り越えたり、成功体験を積み重ねたりする中で育まれるものです。
親が先回りして何でも与えたり、失敗させないようにしたりするだけでは、わがままや傲慢さにつながってしまうこともあるので注意が必要です。
どうして親は「過保護」になっちゃうんだろう?
「うちもそうかも…」と感じた方も、どうかご自身を責めないでくださいね。
親が過保護になってしまうのには、ちゃんとした理由があります。
それは、子どもへの深い愛情と、現代社会ならではのさまざまな背景が絡み合っているから。
まず、「心配でたまらない!」という親心は、誰にでもあるものです。
「危ない目に遭ったらどうしよう」「いじめられたら…」「将来困ったら…」と、子どものことが心配で心配で、つい先回りして守ってあげたくなってしまうんですよね。
次に、「良い親」でいたい!というプレッシャーも大きな要因です。
SNSで他の親御さんの投稿を見たり、周りの話を聞いたりすると、「もっとこうしなきゃダメかな?」って思って、つい頑張りすぎちゃうこと、ありませんか? 完璧な親であろうとするあまり、子どもに干渉しすぎてしまうこともあります。
情報が多すぎて、不安になっちゃうこともありますよね。
ネットには子育て情報があふれていて、何が正解か分からなくなって、不安が大きくなることも。すると、「念のため」って過剰な対策をしてしまうこともあります。
また、昔と比べて、近所の人に気軽に相談したり、子どもを預けたりする機会が減って、親が一人で抱え込みやすくなっているのも理由の一つかもしれません。
地域とのつながりが希薄になったことで、孤立感を感じやすくなっている親御さんもいるでしょう。
さらに、親自身の育ち方も影響していることがあります。
自分が厳しく育てられた反動で子どもには甘く接したい、と思う方もいれば、逆に過保護に育てられた経験から、無意識のうちに自分の子どもにも同じように接してしまう、なんてこともあります。
どれもこれも、子どもを大切に思う気持ちからくるものばかり。
だからこそ、まずは「ああ、そうか、私、心配してたんだな」って、自分の気持ちに気づいてあげることが第一歩なんです。
もしかして私?「過保護育児度」チェックリスト!

【A】お子さんの行動を先回りして管理している
【B】お子さんの選択や意見を尊重していない
【C】過度な心配や干渉をしている
診断
バランスの取れた育児ができています。お子さんの自主性を大切にしながら、適切なサポートができているようです。今後も、お子さんの成長を温かく見守りましょう。
少し過保護な傾向があるかもしれません。お子さんを思う気持ちゆえの行動かもしれませんが、無意識のうちに成長の機会を奪ってしまっている可能性があります。
まずは、一つだけでもお子さんに任せて「見守る」ことから始めてみませんか。
過保護育児に陥っている可能性が高いかもしれません。
この状態が続くと、お子さんの自立を妨げ、将来に悪影響を及ぼすことがあります。チェックした項目の中から、一つでもお子さんに任せてみる勇気を持ってみませんか。
「過保護」から抜け出すためのヒントと具体的なアプローチ
チェックリストの結果はどうでしたか? もし当てはまる項目があったとしても、心配しないでくださいね。
大切なのは、この結果をきっかけに、お子さんとの関わり方を「ちょっとだけ」見直してみることです。
親の気持ちをちょっと変えてみよう!
まず、お子さんのことを「信じてみる」勇気を持ってみませんか。
「この子なら、きっとできる!」って、お子さんの力を信じてみましょう。
親が信じることで、子どもも「自分はできるんだ!」と自信を持てるようになります。
次に、「失敗は、成長のチャンス!」と考えてみましょう。
失敗は悪いことじゃなくて、新しいことを学ぶための大切な経験です。親が「失敗しても大丈夫だよ」「次はどうしたらいいか一緒に考えよう」という姿勢を見せることで、子どもも安心して挑戦できるようになります。
そして、「完璧な親」じゃなくて大丈夫、ということを心に留めておいてください。親だって人間です。いつも完璧にこなす必要はありません。肩の力を抜いて、できる範囲で、お子さんと向き合っていきましょう。
子どもとの関わり方をちょっと変えてみよう!
お子さんが自分でできることには、あえて手を出さず、少し離れたところから「がんばれ!」って応援する「見守る」時間を増やしてみませんか。
これは、子どもが自分で考え、行動する力を育むためにとても大切な時間です。
また、今日着る服や、おやつ、遊びなど、小さなことから「どっちがいい?」って子どもに選ばせてあげることで、「自分で選ぶ」チャンスをあげてみましょう。自分で選んだ経験は、自信につながります。
失敗したときには、「なんで失敗したの!」って責めるんじゃなくて、「次はどうすればうまくいくかな?」って、一緒に解決策を探す姿勢を見せてあげることが大切です。失敗から学ぶ機会を与えてあげましょう。
困っているときに「こうすればいいよ」ってヒントはあげるけれど、答えは教えない、というように、「手伝いすぎない」ことを意識して、サポートの仕方を工夫してみましょう。
これは、子どもが自分で考える力を伸ばすことにつながります。
お手伝いや、簡単な家事など、子どもが「自分でできた!」って達成感を味わえる機会を増やしてあげることで、「自分でできること」を増やし、自信をつけさせてあげましょう。
そして、お子さんの話をじっくり聞いて、「そっか、そう思ったんだね」って気持ちに寄り添うことで、「話を聞く」時間を大切にしましょう。子どもは安心して自分の意見を言えるようになりますし、親子の信頼関係も深まります。
周りの力を借りてみよう!
一人で抱え込まず、周りの力を借りることも大切です。
例えば、「うちはどうかな?」「こんな時どうする?」って、夫婦で子育ての方針を話し合う事も大切です。共通の認識を持つことで、子育てがよりスムーズになります。
また、信頼できる家族や友達、近所の人たちに相談したり、頼ったりすることで、孤立せずに子育てを楽しむことができます。
時には、他の親御さんの話を聞くことで、新しい発見があるかもしれません。
もし「どうしたらいいか分からない」と感じたら、子育て相談窓口や専門機関に頼るのも一つの方法です。
専門家のアドバイスは、きっとあなたの助けになるでしょうし、客観的な視点からヒントを得られることもあります。
〜子どもが「自分でできる」って、最高のプレゼント!〜
「過保護育児」は、親の深い愛情から生まれるもの。それは間違いありません。でも、本当に子どもを愛するって、子どもが将来、自分の力で人生を切り拓いて、幸せな道を進んでいけるように、「自分でできる力」を育んであげることなのかもしれません。
子どもたちが、失敗を恐れずにいろんなことに挑戦して、自分で考えて、困難を乗り越える力を身につけるためには、私たち親が「見守る」勇気を持って、必要な時にそっと背中を押してあげること、そして、時には手を出さずに信じて待つことが、とっても大切なんです。
このブログが、あなたにとって、お子さんとの関わり方をちょっとだけ見つめ直し、「よし、明日からできることからやってみよう!」って思えるきっかけになったら、とっても嬉しいです。一緒に、子どもたちがのびのびと、自分らしく成長できる社会を築いていきましょうね!

参考情報・関連リンク
本「過保護なくしては親離れはない」
親子のためのLINE相談(子ども家庭庁)
「親子のための相談LINE」は、子育てや親子関係について悩んだときに、こども(18歳未満)とその保護者の方などが相談できる窓口です。
・匿名(LINE上のアイコンとニックネーム)でも相談ができます。
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