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【2024年5月】こども誰でも通園制度いつから?検討会やモデル事業から見える現状!

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【2024年5月】こども誰でも通園制度いつから?検討会やモデル事業から見える現状!

親の就労要件を問わず、保育所や認定こども園を時間単位で利用できる新制度。

 ・保育所などに通っていない未就園児の親が孤立するのを防ぐ

・定期的に保育園を利用していない未就学児を預かり、子ども同士で過ごし遊ぶ経験を通して子どもの発達を促す

などが狙いで、政府の少子化対策「こども未来戦略方針」に盛り込まれている。

いつから始まるの?

2023年からモデル事業には仙台市や横浜市、千葉県松戸市、東京都文京区、福岡市など全国の31市区町が参加。
2024年からは全国およそ150の自治体で、試行的な事業が行われる予定です。

政府は効果を検証した上で、2026年度からの本格実施をめざす方針。

利用対象者(11月現在状況)

現状では、下記の内容で利用対象が進められている。

【子どもの年齢】6ヶ月〜3歳児

【対象保護者】就労してない保護者でも大丈夫

【利用時間】1ヶ月・・・10時間

【料金】未定  ※自治体よって異なる可能性あり

*自治体や施設により時間、料金などは異なる可能性が高い。

モデル事業例

子ども誰でも通園制度について各自治体のより「定期的な預かりモデル事業」の検証が行われています。
下記には子ども家庭庁が公表した「2023年度予算案」にモデル事業の目的、内容を抜粋しました。

施策の目的

普段、保育園や幼稚園を利用してない未就園児を定期的に預かることで、専門家による良質な育成環境を確保し他児とともに過ごし遊ぶ経験を通じ子どもたちの発達を促すだけでなく、育児疲れによる負担を抱える保護者に対する持続的な支援や、必要に応じて関係機関と連携した支援を行うことができる。ついては、定員に空きのある保育園などにおいて、未就園児を定期的に預かり、利用促進の方法、利用認定の方法、要支援家庭等の確認方法や保護者に対する関わり方など具体的に検討し、保育園の多機能化に向けた効果を検証するモデル事業を実施する
出典:2023年当初予算案のポイント(子ども家庭庁から抜粋)

事業内容

①定期的な預かり

・定員に空きのある保育所等において、地域の保育所等に通所していない未就園児に対して、
 継続して週1~2日程度の定期的な預かりを実施する。
・対象児童を養育する家庭に対して、本事業の積極的な利用を促進する。
・集団における子どもの育ちに着目した支援計画を作成し、適切な保育を行うとともに、
 保護者に対しては、定期的な面談などを実施し、継続的に支援する。
・要支援児童等の不適切な養育の疑いを確認した場合には、関係機関に情報を共有する。

②要支援家庭等対応強化加算

①に加え、保育所等において、要支援児童等の預かりを行う場合には、関係機関(市町村や
要対協など)との連携の下、情報共有や定期的な打ち合わせに基づいた支援計画を
作成し、関係機関との協働対処による相談支援を行うなど、適切な支援を行う。
改正後の児童福祉法に基づくサポートプランと連携することを想定。


出典:2023年当初予算案のポイント(子ども家庭庁から抜粋)

福岡県福岡市(定期的な預かりモデル事業)

【利用対象者】
福岡市内在住の保育所などに通園していない生後3カ月〜小学校就学前の子ども

【利用料金】
・1回1000円(昼食代・雑費などを含む)
※生活保護世帯または住民税非課税世帯は無料

【利用可能時間】
・8:30〜17:00
※各施設によって利用時間が異なります。

詳細はこちら→福岡市HP

東京都八王子(定期的な預かりモデル事業)

【利用対象者】
・八王子市在住の保育所などに通園していない0~2歳児
※0歳児〜1歳児は親子同伴
※2歳児は子どものみ預かりも可能

【利用料金】
月額2,000円
※生活保護世帯または住民税非課税世帯は無料

【利用可能時間】
『0歳児〜1歳児』
月曜日 9時30分〜11時
火曜日 9時30分〜11時

『0歳児〜2歳児』
水曜日 10時〜11時30分
木曜日 10時~11時30分
※両日ともに9月以降は10時~12時

詳細はこちら→八王子市HP

愛知県大府市(定期的な預かりモデル事業)

【利用対象者】
・大府市内在住で保育所、幼稚園、認定こども園等に通っていない、又は在籍していない6ヶ月~2歳児。

【利用料金】
・1回2300円・食事代2300円・おやつ代50円
『減額制度』
生活保護世帯:全額
市町村民税非課税世帯:2,400円
市町村民税所得割合算額77,101円未満の世帯:2,100円
その他市長が特に支援が必要と認めた世帯:1,500円

【利用可能時間】
・9時〜16時
※平日のみ

詳細はこちら→大府市HP

※2023年11月末時点の資料参考

モデル事業の現状

モデル事業では自治体で対象者や値段なども違い、空きがない状態が続いている。
「子ども誰でも通園制度」では利用時間が1ヶ月10時間の制限があり、地域により利用時間が違うので、今後の展開が気になるところだ。

 



一時預かりとの違い

現行の一時預かり事業と子ども誰でも通園制度は、共通することも多くあるが多少異なることがあるので簡単に説明します

※こども誰でも通園制度(仮称)の本格実施を見据えた試行的事業実施の在り方に関する検討会における現時点での議論の整理から抜粋

一時預かり事業との関係

▪️一時預かり事業は、こども誰でも通園制度と異なり、利用者は保育所等に通っていないこどもだけではなく、日常生活上の突発的な事情などにより、一時 的に家庭での保育が困難となった場合などにおいて、保育所等で乳児又は幼 児を一時的に預かり、必要な保護を行う事業であるため、こども誰でも通園制 度が創設されたとしても、引き続き現行の事業を継続させる必要がある。

▪️ 一時預かり事業とこども誰でも通園制度を比較すると次表のとおりであり、 共通する点も多いが、位置づけ、実施自治体、事業の目的や内容、利用時間などでは異なる。

▪️ こども誰でも通園制度の本格実施に当たっては、各自治体で、その実情に合 わせ一時預かり事業等を組み合わせて実施することを可能とする必要がある

一時預かり事業

【位置づけ】

・市町村が実施主体となる補助事業

※地域子ども・子育て支援事業(13事業の一つ)

【実施自治体】

・1269自治体で実施

【事業の目的や内容】

家庭において保育を受けることが一時的に困難と等において一時的に預かることが望ましいと思われる

子育てに関わる保護者の負担を軽減させる為、保育所等において一時的に預かることが望ましいと思われる乳児又は幼児について、主として昼間に保育所、幼稚園、認定こどもその他の場所にて、一時的に預かり、必要な保護を行う事業(児童福社法第6条の3第7項)

【利用方法】

市町村や事業者により、定期利用、自由利用など様々

【利用時間】

・補助事業として利用時間の定めはなく、市町村によって上限の時間や日数を設けている。

※月ごと、週ごとなど設定方法は市町村により様々

【利用料】

事業所が直接徴収することが基本

※平均的には、1時間300~400円程度

【契約・予約方法】

事業所との直接契約

・申し込みは、電話や直接事業所

市町村は、利用したこどもの情報は把握していない場合がほとんど

【実施方法】

・一般型、余裕活用型

※障害のある子においては、居宅訪問型の利用が可能

こども誰でも通園制度(仮称)として想定している仕組み

【位置づけ】

・現行の「子どものための教育・保育給付」とは別の「○〇給付(名称は精査中)」

【実施自治体】

全ての自治体で実施

【事業の目的や内容】

全てのこどもの育ちを応援し、こどもの良質な成育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライラスタイルにかかわらない形での支援を強化するため、0歳6か月~2歳の未就園児を対象にし、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で利用できる新たな通圏給付

(こども未来戦路方針より)

【利用方法】

・市町村や事業者により、定期利用、自由利用など、利用方法を選択できるようにすることを想定

【利用時間】

・月一定時間までの利用可能枠の中で、時間単位等で柔軟に利用

※2024年度の試行的事業では、補助基準上一人当たり「月10時間」を上限として行うことを検討

【利用料】

事業所が直接徴収をすることを想定

※一時預かり事業と同水準を想定(制度改正の中で検討)

【契約・予約方法】

・事業所との直接契約を想定

予約システムを活用することを基本とする

市町村は、システムを活用し、利用状況の把握ができ、支援が必要な家庭を把握することが可能

【実施方法】

一般型、余裕活用型を想定

利用するのメリット

親が育児疲れが軽減できる。

・ワンオペ育児で自分の時間が持てない。
・週に2〜3時間預けてレフレッシュしたい
の声が多く聞かれる。
現状、母親が一人で育児,家事などをしている家庭が多く、ほぼ自分の時間が持てずにストレスを溜めている状態だ。
「子ども誰でも通園制度」を利用することで週に2〜3時間、信頼できる専門の施設預けられることで親の育児疲れが軽減できることが予想される。
また、日頃できない家の片付けや買い物にも利用できリフレッシュ効果も期待される。

保育士に相談できる

・日頃の子ども子育ての悩みを専門職員(保育士)に相談することで悩みの解決につながることで、前向きに子育てが行える。
また、親が気付けないこと等を助言してもらえる。

孤立化の防止につながる

他の保護者、保育士と話す機会が増え、ママ友など相談できることで孤立することが軽減されることが想定される。

保育施設での生活を経験することで発育への効果が期待でる

・保育指針に沿った、健康、人間関係、環境、言葉、表現などの5領域を保育を経験することで、子どもの健やかな成長、発達を促すことが予想される。

利用するデメリット

・自治体によっては、制限がある可能性がある。

・子どもが環境に慣れるまで泣く子も多く予想され、精神的に子どもに負担をかける事で情緒不安定になる可能性がある。

・料金が発生する可能性がある。

保育士不足や園の環境次第では、最寄りの施設が利用出来ない可能性がある。
また、予約殺到される事で予想され、予約が取れない可能性がある。

受け入れ施設の現状

保護者にはとても助かる制度だが、保育士不足の現状がある。
保育士の仕事内容としては、日常の保育に加え、行事企画運営、書類の作成、ピアノの練習、翌日の保育の準備、ピアノの練習、残業、持ち帰りの仕事など疲弊してる保育士が多く離職率も高い。
保育士不足の園も多く、余裕のある施設は少ない現状だ。
その為、2026年に誰でも通園制度が実施できたとしても、空き枠が少なく予約が取れないことが予想される。

まとめ

2026年から本格的に実施する「子ども誰でも通園制度」が始まる予定。
少しずつだが、内容の方針も固まりつつある。
保護者にとっては、素晴らしい制度ではあるが、利用時間が1ヶ月に10時間にはSNSでは批判的な声が多く上がっていた。
「週に1回、2時間程度では子どもも環境に慣れず情緒不安になり、預けられない」
「2時間預けて家に帰ったらすぐい迎えに行くのに預けるのメリットがない」

中には、「2時間でも自分時間が持てたら助かる」などの賛成の意見もあった。

受け入れ側(保育士)からは、「負担が増える」「処遇改善、設置基準など優先してほしい」などの声が相次いでいる。

子ども家庭庁は定期的に、専門構成委員と検討会を実施している。
そこでも、受け入れ側のインフラが整ってない実情の意見も多く聞かれた。

個人的な意見として、保護者のニーズ、保育現場の声が反映されているのか疑問である。
保護者にとっては素晴らしい制度ではあるが、月10時間に制限される事で保護者の負担の軽減出来るかは不安要素がある。
週2時間程度では、定期的預けることができても、慣れるまでに時間がかかるだろう。
子どもが慣れる時間(期間)を含めても月に10時間程度では親の負担は少ししか軽減出来ないのでは?などの疑問は残る。

また受け入れる側の保育士に負担がかかる事で園の通常業務(保育)に支障が起きる可能性が高くなり、不適切な保育が増えたり、退職者が増える可能性もある。そのため、受け入れる環境が整わず「誰でも通園制度」はできないことも予想される。

今後・・・政府は、保育現場の環境改善がこれからの課題である。
『こども誰でも通園制度』は就労してない保護者には素晴らしい制度だが、受入れ側の環境で定員がすぐに埋まり誰でも通園できない可能性もあると予想される。
2026年には始まる予定だが問題は多く至急改善を行い、子ども、保護者、保育士が笑顔で子育てできる制度にして欲しい。

また、詳細が決まればブログにてお知らせしていきます。