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「お手伝いして」と声をかけても、「イヤ!」「あとで!」と言われてしまう。

何度頼んでも動いてくれず、結局自分でやったほうが早い……。そんな毎日に疲れているママ・パパも多いのではないでしょうか。

子どもがお手伝いを嫌がるのは、わがままだからとは限りません。頼まれた内容が難しかったり、遊びを急に止められたり、失敗を注意された経験が残っていたりと、子どもなりの理由があります。

この記事では、保育士として22年間子どもたちと関わってきた経験をもとに、お手伝いを嫌がる理由と、やる気を引き出しやすい7つの声かけを紹介します。

子どもがお手伝いを嫌がる5つの理由

何をすればよいか分からない

大人には簡単な「片づけて」も、子どもには範囲が広すぎることがあります。おもちゃ、絵本、服など、どこから手をつければよいか分からず、動けなくなるのです。

今している遊びを続けたい

夢中で遊んでいるときに突然頼まれると、気持ちを切り替えるのが難しいものです。嫌なのはお手伝いそのものではなく、「今すぐ中断すること」かもしれません。

自分には難しいと感じている

以前うまくできなかった、こぼして叱られた、時間がかかって急かされた。こうした経験があると、「また失敗するかも」と避けることがあります。

やっても認めてもらえない

頑張ったあとに「ここが違う」「もう一回やって」と直されることが続くと、子どもは達成感を持ちにくくなります。大人と同じ仕上がりを求めないことが大切です。

疲れている・余裕がない

園や学校から帰った直後、眠いとき、お腹が空いているときは、大人と同じように動きにくくなります。毎日の役割でも、体調や気分に合わせて休む日があって大丈夫です。

やる気を引き出す7つの声かけ

キッチンで食器洗いをする親子

1.「このおもちゃを箱に入れてくれる?」

「全部片づけて」ではなく、一つの物と一つの動作を具体的に伝えます。最初の一個を一緒に入れると、始めるハードルがさらに下がります。

2.「今やる?それとも5分後にする?」

命令されるより、自分で選べるほうが動きやすい子もいます。ただし、選択肢はどちらを選んでも大人が受け入れられるものにしましょう。

3.「タオルと靴下、どっちをたたむ?」

仕事内容を選んでもらう方法です。「する・しない」の対立にならず、自分で決めた感覚を持ちやすくなります。

4.「最初の3つだけ一緒にやろう」

一人で全部任せるのが難しいときは、親子で始めます。取りかかってしまえば、そのまま続けられることもあります。途中で終わっても、始められたことを認めましょう。

5.「お皿を運んでくれたから助かったよ」

「えらいね」だけでなく、何が助かったのかを具体的に伝えます。自分の行動が家族の役に立ったと分かると、次の意欲につながります。

6.「今日は疲れている?少し休んでからにする?」

嫌がる気持ちの奥に疲れがあるかもしれません。気持ちを言葉にしてもらうことで、親子の言い合いを減らせます。

7.「今日はここまでで大丈夫。また今度やろう」

どうしても気持ちが向かない日は、終わりにして構いません。一度断っただけで「もう頼まない」と決めず、別の日に小さな役割からやり直しましょう。

逆効果になりやすい声かけ

  • 「早くして!」と急かし続ける
  • 「○○ちゃんはできるのに」と比べる
  • 「やらないなら遊べないよ」と脅す
  • 失敗した直後に細かく注意する
  • 大人と同じ完成度を求める

忙しいと、つい強い言い方になることは誰にでもあります。言いすぎたと感じたら、「急いでいて強く言ってしまった。ごめんね」と伝えれば、親子関係は修復できます。詳しくは子どもに怒りすぎたとき、関係を修復する5つの言葉も参考にしてください。

お手伝いを続けやすくする4つの工夫

年齢に合う仕事を選ぶ

難しすぎる家事は、やる気を失う原因になります。1歳から小学生までの具体例は、子どものお手伝いは何歳から?年齢別家事一覧で紹介しています。

毎日ではなく週1回から始める

習慣にしたいからと最初から毎日にすると、親子とも負担になりがちです。休日の夕食前など、余裕のある時間に一つだけ始めてみましょう。

担当を固定しすぎない

同じ仕事が安心につながる子もいれば、飽きてしまう子もいます。いくつかの役割から選べる「お手伝いメニュー」を作るのもおすすめです。

結果より取り組んだ過程を見る

きれいにできたかではなく、始めたこと、工夫したこと、最後までやろうとしたことに目を向けます。“できたこと探し”で子どものやる気を育てる方法も合わせて読んでみてください。

お小遣いを渡せばやる気になる?

報酬がきっかけになることはありますが、すべての家事をお金と結びつける必要はありません。

「家族として行う日常の役割」と「特別な仕事として報酬を渡す家事」を分ける方法もあります。家庭に合う決め方は、小学生のお小遣いは定額制?お手伝い制?で詳しく紹介しています。

よくある質問

何度頼んでも「あとで」と言われます

「あとで」がいつなのかを一緒に決めましょう。「この動画が終わったら」「時計の長い針が6になったら」のように、子どもが分かる目印を使います。約束の時間になったら、責めずに一度だけ知らせます。

兄弟でやる量が違っても大丈夫ですか?

同じ量にそろえるより、年齢や得意なことに合わせるほうが現実的です。公平とは、全員を同じにすることではなく、それぞれに必要な支え方をすることだと伝えましょう。

親がやったほうが早くて待てません

忙しい日に無理に任せなくて大丈夫です。時間のある日に一つだけ経験してもらい、急ぐ日は大人が担当するなど、状況に合わせて分けましょう。

まとめ|嫌がる日は「やらせる」より理由を探そう

子どもがお手伝いを嫌がるときは、怠けていると決めつけず、難しさ・タイミング・失敗への不安・疲れなどを見直してみましょう。

  • お願いは一つの動作に分ける
  • 二つの選択肢から選んでもらう
  • 最初だけ一緒に取り組む
  • 結果より「助かったこと」を伝える
  • できない日があっても責めない

お手伝いの目的は、完璧に家事をこなすことではありません。「自分にもできた」「家族の役に立てた」という経験を、親子で少しずつ積み重ねていきましょう。

写真:Vitaly Gariev / Unsplash、Laura Ohlman / Unsplash

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