毎日、わが子の笑顔を見るたびに「この小さな命を、何があっても守り抜きたい」と強く思いますよね。でも、もしもの災害が起きてしまったら…?
近年、日本各地で地震や津波、さらには集中豪雨による水害など、自然災害が頻発しています。 いつ、どこで、どんな災害が起きてもおかしくない状況の今、そんな不安を抱えながらも、日々の忙しさに追われて、つい防災対策が後回しになってしまうパパやママも多いのではないでしょうか。
「何から手をつければいいの?」「赤ちゃんや小さな子に合わせた備えって?」「いざ避難となったら、どうすればいいの?」
大丈夫です。完璧でなくてもいいんです。大切なのは、少しずつでも「備える」という行動を始めることなんです。
小さな子どもを持つ家族のための災害対策に特化して、本当に必要な情報だけを厳選しました。近年の災害から得られた教訓も踏まえ、より実践的な備えを一緒に考えていきましょう。
わが子の安心な未来のために、今すぐできることから始めてみませんか? このガイドが、ご家族の安心を守るための一歩となることを心から願っています。
目次
我が家の防災グッズリスト:基本セット+子ども用

災害時に命を守るための基本となるのが防災グッズです。大人用と子ども用、それぞれの視点から必要なものをリストアップしました。最低3日分、できれば7日分を目安に準備することをおすすめします。
📦大人も含む「基本の防災グッズ」
まず、大人用の基本的な防災グッズから見ていきましょう。
飲食物の備蓄
飲料水は一人一日3リットルが目安。最低でも3日分、できれば7日分用意しておきましょう。
非常食としては、調理せずにすぐに食べられるアルファ米や缶詰、ビスケットなどが適しています。普段から消費しながら補充する「ローリングストック」を取り入れると、無理なく備蓄を続けられますよ。
照明と情報収集の手段
暗闇での移動や活動には、懐中電灯やヘッドライトが必須です。
ヘッドライトは両手が空くので、子どもの世話をしながらでも安全に行動できます。
予備の電池も忘れずに。
近年では、停電時にも長時間使えるソーラーランタンなども人気です。情報収集のためには、電池式の携帯ラジオを用意しましょう。手回し充電機能付きのものが一台あると、電池がなくても安心です。スマートフォンは災害時の情報源として非常に重要ですが、バッテリー切れに備えてモバイルバッテリーと充電ケーブルを準備しておきましょう。
衛生用品と防寒対策
災害時も清潔を保つことは、健康維持に直結します。マスク、歯ブラシ、タオル、ウェットティッシュは最低限必要です。
特に女性がいる家庭では生理用品も忘れずに。
また、冷えは体力を奪います。アルミブランケット、カイロ、レインコート、防寒着など、体を温めるものを準備しておきましょう。簡易的な防寒具としては、フリースなどがかさばらず便利です。
ケガ・応急処置と生活必需品
ケガや体調不良に備えて、絆創膏、消毒液、常備薬、包帯、体温計などをまとめた救急箱を用意しておくと安心です。
家族全員分の常備薬は、かかりつけ医と相談して多めに処方してもらうことも検討しましょう。その他、避難生活で役立つ軍手、ビニール袋(大小多めに)、ラップ、紙皿・紙コップ・割り箸なども備えておくと便利です。ビニール袋はゴミだけでなく、防水や簡易的な食器としても使えます。ガムテープも補修や固定など、多用途に使える優れものです。
避難時に身を守るもの(あれば良いもの)
避難する際に身を守るためのものも重要です。
頭部を保護する防災ヘルメット、手を守る軍手、そして避難経路を安全に歩くための履きなれたスニーカーは必須です。
万が一はぐれてしまった時や、居場所を知らせたい時に役立つホイッスルも用意しておきましょう。
災害持ち出しバック
市販でも持ち出しバックがセットで販売されています。
ご家庭で2セット、子ども用、大人用を用意しておくと安心です。
中身はお子様用にカスタマイズされてください。
2. 子ども向け防災グッズリスト(年齢別)

小さな子どもがいる家庭では、大人の1.5倍〜2倍の備えが必要と言われています。子どもの月齢や年齢に合わせた準備が、いざという時の安心につながります。
0〜1歳向け
この時期の子どもたちは、大人とは異なる特別な配慮が必要です。
- 食事関連
普段使い慣れている粉ミルクや液体ミルク、そして哺乳瓶は複数本用意しておくと良いでしょう。
災害時はお湯が手に入りにくいこともあるため、湯冷ましやベビー用の麦茶なども備蓄しておくと便利です。
離乳食を食べている場合は、アレルギーに配慮した離乳食パウチも忘れずに。スティックタイプの粉ミルクは持ち運びに便利なので、ぜひ検討してみてください。 - 衛生用品
オムツは一日5〜7枚を目安に、日数分を多めに用意してください。
おしりふきや除菌グッズ(手指消毒ジェルやノンアルコール除菌シート)も清潔を保つために重要です。
水が使えない状況でも体を拭けるベビーソープや、固形石鹸も役立ちます。 - 着替えと安心グッズ
赤ちゃんはすぐに汚れてしまうので、肌着、上下の服、スタイなど、着替えは多めに準備しましょう。
汚れたオムツや服を入れるためのビニール袋も忘れずに。また、非常時でも子どもが安心できるおしゃぶりやガラガラといった小さなおもちゃ、そして普段使っているタオルケットやブランケットは、精神的な安定に繋がります。
抱っこ紐は避難時に両手が使えて非常に便利なので、必ずリュックに入れておきましょう。哺乳瓶の替え乳首も予備があると安心です。
1〜6歳向け
少し大きくなった子どもたちには、好奇心を満たしたり、避難生活のストレスを軽減したりするアイテムも加わります。
- 食事関連
幼児食のレトルトパウチやフリーズドライ食品は、栄養バランスも考慮されたものが多く、災害食として優れています。
食べやすいスプーンやフォーク、こぼしにくいストロー付きパック飲料やゼリー飲料も用意しておくと良いでしょう。小分けにできるおやつも、子どもの気分転換に役立ちます。 - 衛生用品
子ども用マスク、持ち運びやすい手指消毒ジェル、そして子ども用歯ブラシも必要です。
汗をかいた時や体を拭くための汗拭きシートも役立ちます。
簡易トイレを使うことを想定し、子ども用の補助便座も検討しておくと、避難所でのストレスを軽減できるかもしれません。 - 着替えと遊び
季節に合った衣類一式(下着や靴下も含む)、そして履き慣れた靴は必ず準備してください。タオルも多めに。避難生活で退屈しないよう、かさばらない折り紙、ぬりえ、クレヨンなどのおもちゃや、お気に入りの小さなおもちゃを持たせてあげましょう。 - その他: 絵本は読み聞かせで安心感を与えられますし、タブレット(充電必須)に動画や知育アプリを入れておけば、気分転換に最適です。
避難所の騒音対策として耳栓があると、子どもが落ち着いて休むことができます。子ども用のカイロも防寒対策に有効です。
3. 必ず持ち出すべき「貴重品・重要書類」
災害時にすぐに持ち出せるよう、貴重品や重要書類はひとまとめにしておきましょう。
ジップロックや防水ファイルに入れておくと、水濡れから守ることができ、安心して持ち運べます。
- 身分証明書類
健康保険証はコピーでも良いですが、原本もあればより安心です。運転免許証、パスポート、マイナンバーカードの控えなども含め、本人確認や各種手続きに必要となる書類は一箇所にまとめておきましょう。 - 子ども関連の重要書類
母子手帳、お薬手帳、予防接種歴のわかるもの、そして保険証や診察券のコピーなど、子どもの医療や成長に関わる大切な書類は、必ず準備してください。 - 金銭類
災害時はキャッシュレス決済が使えないことも想定し、現金は小銭を多めに用意しておくと良いでしょう。
公衆電話や自動販売機などで役立ちます。
通帳のコピーやクレジットカードも、もしもの時に備えて控えとして持っておくと安心です。 - その他
自宅の鍵(予備も含む)、万が一迷子になった時に本人確認として役立つ家族写真、そして家族や親戚、かかりつけ医など、いざという時に連絡を取りたい緊急連絡先リストも忘れずに準備しておきましょう。
4. 自宅・避難のための備え
防災グッズの準備だけでなく、自宅の安全対策や避難ルートの確認も非常に大切です。
日頃から家族で話し合い、いざという時に備えましょう。
自宅内の安全チェックポイント
自宅の安全を確保することは、災害時の被害を最小限に抑える上で欠かせません。
- 家具の固定
背の高い家具や、倒れると危険な家具は、L字金具などで壁にしっかり固定しましょう。特に、子どもが普段過ごす場所の近くにある家具は、徹底した固定が必要です。
リンク - 窓ガラスの飛散防止
地震などで窓ガラスが割れると、破片が広範囲に飛び散り、大きなケガに繋がることがあります。窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ることで、ガラスの飛び散りを防ぎ、安全性を高めることができます。
リンク - 子どもが過ごすスペースの危険物
子どもが普段過ごすリビングや寝室などには、地震で倒れたり落ちてきたりする可能性のあるもの、割れやすいものを置かないようにしましょう。高い場所に重いものを置くのも避けるべきです。
🏃避難のポイント
いざという時に迷わず避難できるよう、事前に確認しておくべきポイントがあります。
- 避難ルートの確認
家族全員で自宅から最寄りの避難所までのルートを実際に歩いて確認しましょう。
昼間だけでなく、夜間の状況や、障害物がある場合の迂回ルートなども想定しておくことが大切です。 - 避難所の場所とルール
自治体が指定する避難所の場所を把握するだけでなく、開設条件や利用ルール、ペット同伴の可否なども事前に確認しておくと、いざという時にスムーズに行動できます。 - 車避難の想定と準備
地域によっては、車での避難が推奨される場合もあります。もしもの時に備え、車のガソリンは常に満タンにしておくことを心がけましょう。また、車内用の防災グッズとして、簡易トイレ、飲料水、毛布などを常備しておくことも重要です。 - 待ち合わせ場所を共有しておく
災害中や避難中にはぐれることも想定されます。家族全員にもし離ればなれななった際は待ち合わせ場所を共有することも大切です。
①自宅
②子どもが通う小学校
③公民館など・・・
共有することで避難する際に探しに行くなど危険な行動が減ります
5. ライフラインが止まった際に備蓄しておくと良いもの
電気、ガス、水道といったライフラインが止まってしまうと、日常生活は一変します。最低限の生活を維持するために、以下のものを備蓄しておきましょう。
- 水(生活用水)
飲料水とは別に、生活用水として利用できる水を備蓄しておくことが重要です。
普段からお風呂の残り湯をすぐに流さずためておく習慣をつける、ポリタンクに水を備蓄しておくなどの工夫が有効です。
これらは断水時のトイレや簡単な手洗いに非常に役立ちます。
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リンク - カセットコンロとガスボンベ
電気が止まってしまうと調理ができなくなります。
そんな時に役立つのがカセットコンロです。ガスボンベも多めに備蓄しておけば、温かい食事をとることができます。
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- 簡易トイレ
水洗トイレが使えなくなった時に備え、凝固剤と処理袋がセットになった簡易トイレを家族の人数分、日数分用意しておきましょう。
これは衛生環境を保つ上で非常に重要です。
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- 乾電池、充電池、ポータブル電源
照明やラジオの電源、そしてスマートフォンの充電には電気が必要です。
様々な種類の乾電池や充電池をストックし、定期的に使えるか確認しましょう。
近年はポータブル電源も普及しており、これがあればより多くの電化製品を一時的に使用できます。
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- サランラップ、アルミホイル
これらは食器を汚さずに食事をとる際に役立ったり、簡易的な調理に使えたりと、災害時に多岐にわたって活用できます。 - ごみ袋
通常のごみ処理だけでなく、簡易トイレの処理、防水対策、衣類の圧縮など、さまざまな用途で使えるため、大小様々なサイズのごみ袋を多めに備蓄しておきましょう。 - ウェットティッシュ、除菌シート
水が貴重になる状況で、手や体の清潔を保つためにウェットティッシュや除菌シートは非常に役立ちます。 - 使い捨てカイロ: 特に寒い時期の災害では、使い捨てカイロが体の保温に非常に有効です。
6. 備えを家族で共有しよう

防災対策は、家族全員で取り組むことが大切です。子どもと一緒に防災について話し合い、意識を高めることで、いざという時に落ち着いて行動できるようになります。
- 防災会議の開催
定期的に家族会議を開き、「地震が起きたらどこに逃げる?」「避難所に何を持っていく?」など、具体的な行動について話し合いましょう。
子どもにもわかりやすい言葉で説明し、一緒に考える機会を持つことが重要です。 - チェック表の活用
子どもも一緒に参加できる「備えチェックシート」などを作成し、楽しみながら防災意識を高めるのも良い方法です。自分たちの手で防災グッズを確認し、補充することで、より主体的に防災に関われるようになります。 - 実践的な訓練
家庭内での避難訓練や、小さなお子さんを抱っこしての移動練習などもしておくと、いざという時に落ち着いて行動できます。
非常持ち出し袋を背負って避難場所まで歩いてみるなど、実際に体を動かす訓練も有効です。
よくある質問コーナー(Q&A)

子育て中のパパ・ママからよくいただく防災に関する疑問にお答えします。
Q1: 防災グッズはどこに置けばいいですか?
A1: 非常持ち出し袋は、玄関や寝室など、すぐに持ち出せる場所に置きましょう。
特に寝室は、夜間に災害が発生した場合にすぐに手が届くようにしておくのが理想です。
自宅に備蓄するものは、食料品はパントリーや物置など、温度変化の少ない場所に、水は飲料水とは別に、生活用水として利用できるようお風呂場やベランダなどにポリタンクを置いておくのも良いでしょう。
家族全員がどこに何があるか把握しておくことが大切です。
Q2: 食料や水の備蓄はどれくらい必要ですか?
A2: 国は最低3日分、推奨として7日分の備蓄を推奨しています。
特に乳幼児がいるご家庭では、大人よりも多めに必要となる場合があります。
アレルギー対応食や離乳食、粉ミルクなども含め、普段消費しているものを少し多めに買い置きする「ローリングストック」を実践すると、無理なく備蓄を続けられます。
賞味期限の管理も忘れずに行いましょう。
Q3: 子どもが怖がらずに防災意識を高めるにはどうすればいいですか?
A3: 災害を過度に怖がらせるのではなく、「大切な家族を守るため」「楽しいお家生活を守るため」といったポジティブな言葉で伝えましょう。
一緒に防災グッズを準備したり、避難ルートを地図で確認したり、防災絵本を読み聞かせたりするなど、遊びや生活の一部として自然に取り入れるのがおすすめです。
また、定期的に家族会議を開き、防災について話し合う機会を設けることも重要ですです。
Q4: 避難所に行かずに自宅で過ごすことはできますか?
A4: 自宅の安全が確保され、食料や水、衛生用品などが十分に備蓄されていれば、自宅避難も選択肢の一つです。
特に、小さいお子さんがいる場合、避難所の環境(プライバシーの確保、騒音、感染症リスクなど)が負担になることもあります。
ただし、行政からの避難指示が出た場合は、指示に従い、安全を最優先に行動してください。ハザードマップで自宅の危険度を確認しておくことが重要です。
Q5: 赤ちゃんがいる家庭で、停電時のミルクはどうすればいいですか?
A5: 液体ミルクを常備しておくことが最も手軽で安全な方法です。調乳不要でそのまま飲ませられるため、水やお湯が使えない状況でも安心です。粉ミルクを使用する場合は、湯冷ましの備蓄や、カセットコンロでお湯を沸かす準備をしておきましょう。また、使い捨て哺乳瓶や哺乳瓶の消毒グッズ(ミルトンなど)も用意しておくと、衛生的に対応できます。
まとめ〜完璧でなくていい、備えることが大事〜
小さな子どもがいる家庭の防災対策は、やることがたくさんあるように感じるかもしれません。でも、すべてを一度に完璧にする必要はありません。まずはできることから少しずつ準備を始め、家族で話し合い、定期的に見直すことが大切です。
特に、
- 大人の1.5倍〜2倍の備えを意識し、余裕を持った準備を心がけましょう。
- 食事・衛生・安心グッズは、子どもの生命と健康を守る上で最も優先すべき項目です。
- そして、万が一災害が起きてしまった際には、子どもの心のケアも防災の一部として考えておくことが重要です。安心できる環境を整え、心の安定を支えましょう。
このブログ記事が、あなたの家庭の防災対策の一助となれば幸いです。
家族で実践!防災対策チェックリスト
このチェックリストを活用して、ご家庭の防災準備を進めていきましょう。チェックが付くごとに、家族の安心が一つ増えていきます。
【1】防災グッズ(最低3日分、できれば7日分)
【2】子ども向け防災グッズ(年齢別)
👶0〜1歳向け
🧒1〜6歳向け
【3】貴重品・重要書類(ジップロックや防水ファイルにひとまとめに)
【4】自宅・避難のための備え
【5】ライフライン停止時の備蓄
【6】家族で共有する備え