少年サッカーを始めるお子さま、またはすでにプレーしているお子さまにとって、適切な用品を選ぶことは、安全に、そして何より楽しくサッカーを続けるための第一歩です。
成長期の子どもたちの身体はとてもデリケートなので、体に合わない用具はケガの原因になったり、長期的な成長に影響を与えたりすることもあります。
このガイドでは、保護者の皆さんが安心して用品を選べるよう、サッカーコーチである私の経験も踏まえながら、必需品から自主練習に役立つグッズ、そして賢い選び方のコツまで、心を込めてお伝えします。
目次
少年サッカー必需品リストと選び方
まずは、練習や試合で必ず必要になる大切なアイテムをご紹介します。お子さまが安心してプレーできるように、一緒に見ていきましょう。
サッカーボール『年齢に合ったサイズ選びが大切!』
サッカーボールは、お子さまの成長に合わせてサイズを選んであげてください。
- 幼児〜幼稚園児: 3号球
- 小学生: 4号球
体格に合ったボールを使うことで、無理なくボールを扱う感覚が身につき、技術も早く上達します。
練習からJFA(日本サッカー協会)検定球を使うことをお勧めします。
JFA検定球は真球性が高く、どこを蹴ってもまっすぐ飛んでくれるので、正しいキックやトラップの感覚を養うことができます。
小学生の公式試合でも使うことが決められているので、早いうちから慣れておくことが大切です。
おすすめモデル【モルテン ペレーダ4000 】
「ペレーダ4000」は、子どもから大人まで多くの選手が愛用している定番のボールです。雨に濡れても水を吸いにくく、傷にも強いので、長く大切に使えます。
サッカーシューズ(低学年)『大切な足をケガから守るために』
サッカーシューズは、お子さまの足の成長とケガの防止に直結する、一番重要なアイテムです。
まずはトレーニングシューズから!
サッカーを始めたばかりのお子さまや、小学校低学年のうちは、トレーニングシューズから始めるのが安心です。
スパイクの靴底にあるポイント(スタッド)は、高いグリップ力がある反面、成長途中の膝やかかとに大きな負担をかけてしまいます。
特に、かかとの骨に炎症が起きるシーバー病という成長痛のリスクを高めることもあります。
トレーニングシューズは靴底がゴムでできており、地面からの衝撃を和らげてくれるので、お子さまの足への負担を大きく軽減できます。
スパイクへの移行は焦らずに
スパイクに移行するのは、小学校3年生以上になって足の骨格がしっかりしてきてからで十分です。
シューズを選ぶ際は、必ずお子さまに試し履きをさせてあげてください。
つま先に指一本分(0.5〜1cm)くらいの余裕があるか、メーカーによって異なる足幅(細い、広いなど)が合っているかを確認しましょう。
おすすめトレーニングシューズ
ミズノ モナルシーダNEO
軽くて走りやすく、インソールが足の滑りを防ぎ、繊細なボールタッチを可能にします。
アンブロ アクセレーター SB JR WIDE
かかとに衝撃吸収材が入っていて、足を優しく守ってくれます。幅広・甲高の子どもにもフィットしやすい設計です。
アディダス、プーマ、アシックスなど多くのブランドが、軽さ、グリップ力、デザイン性など、それぞれにこだわったシューズを発売しています。
ただデザインで選ぶと足に大きな負担となりますのでお気をつけください。
お子さまと一緒に「かっこいい!」と思える一足を見つけてください。
高学年向けサッカースパイクの選び方
『パフォーマンス向上と足の健康を守る』
1. 足に「ぴったり」のサイズを選ぼう
お子さまの足は成長が早く、サイズ選びは最も重要です。成長を見越して大きすぎるものを選ぶと、靴擦れやケガの原因になります。
- ゆとり: かかとをしっかり合わせ、つま先に0.5〜1cm程度のゆとりがあるか確認しましょう。
- 定期的な計測: お子さまの足は半年で約5mm伸びることがあります。定期的に足のサイズを測り、その都度買い替えることをおすすめします。
2. プレーするグラウンドに合わせる
スパイクは、プレーする場所に合わせて最適なものを選びましょう。
- HG(ハードグラウンド)用: 小学校の硬い土のグラウンド向け。スタッド(ポイント)が低めで本数が多いため、足への負担を軽減します。
- AG(アーティフィシャルグラウンド)用: 人工芝のグラウンド向け。スタッドが引っかかりにくく、足首や膝への負担を抑えます。
- MG(マルチグラウンド)用: 土と人工芝の両方で使える汎用タイプ。練習場が複数ある場合に便利です。
3. 足への負担を考慮したアウトソールとスタッド
成長期の足を守るために、スパイクの機能性をチェックしましょう。
- アウトソール: 柔らかいゴム製がおすすめです。着地時の衝撃を和らげます。
- スタッド: 本数が多い丸型が、足腰への負担が少ないので安心です。ジュニア用には柔らかい合成樹脂製が主流です。
- クッション性: EVA素材やAir Zoomユニットなど、クッション機能が搭載されたモデルは、衝撃吸収力が高く、成長痛の予防にもつながります。
4. アッパー(甲の部分)の素材を理解する
素材によって、フィット感や手入れのしやすさが変わります。
- 天然皮革: 足になじみやすく、繊細なボールタッチを求める選手におすすめです。
- 人工皮革: 耐久性が高く、手入れが簡単なので、日々の練習用に最適です。近年では、天然皮革に劣らないフィット感を持つモデルも増えています。
5. フィット感とボールコントロール性
プレースタイルに合ったスパイクを選びましょう。
- フィット感: 足をしっかり包み込むようなフィット感が大切です。シューレース(靴紐)で調整できるものがおすすめです。
- ボールコントロール: アッパーに凹凸加工が施されたモデルは、より正確なボールタッチをサポートします。
- カットの高さ: 足首までホールドするハイカットは安定感が欲しい選手に、ローカットは素早い動きを重視する選手に向いています。
6. おすすめのブランドと人気モデル
各メーカーから、お子さまの成長をサポートするスパイクが多数販売されています。
ミズノ 「モナルシーダ」
日本人の足に合わせたワイド設計が特徴。「モナルシーダ」は軽量・柔軟で、足になじみやすいと人気です。
NIKE「ヴェイパー」「ティエンポ」
スピードとフィット感を追求。「ヴェイパー」は軽量で素足感覚、「ティエンポ」は柔らかいアッパーでコントロール性を高めます。
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アディダス「F50「プレデター」
デザイン性と機能性を両立。「F50」は軽量でスピード重視、「プレデター」は正確なボールコントロールをサポートします。
プーマ「ウルトラ」「フューチャー」
軽量性と耐久性に優れています。「ウルトラ」「フューチャー」シリーズは、それぞれ独自の技術でプレーを支えます。
アシック「DS LIGHT」
足への優しさを追求。「DS LIGHT」は、柔らかく軽量で、足への負担を軽減する設計です。
アンブロ「アクセレイター」
耐久性と幅広設計が強み。「アクセレイター」は、幅広の足にもフィットしやすいワイドラストが特徴です。
お子さまと一緒に、実際に試着して「しっくりくる」一足を見つけることが、満足度の高いスパイク選びの秘訣です。
すね当て(シンガード)『安全第一の必需品』
すね当て(シンガード)は、サッカーのルールで着用が義務付けられている、お子さまのすねをケガから守る大切な防具です。
フィット感があり、汗をかいても蒸れにくい、そして洗いやすいものを選ぶと、お子さまも快適に使えます。
ソックスに差し込むタイプや、レッグスリーブで固定するタイプなどがあるので、ズレにくいものを選んであげましょう。
おすすめモデル『モルテン スワンセシンガード 』
「スワンセシンガード」は、独自の素材で衝撃をしっかり吸収するうえ、汗が染み込みにくく、丸洗いできるのが魅力的です。いつも清潔に保てるので、保護者の皆さんにも喜ばれています。
練習着・ユニフォーム『機能性で集中力アップ!』
練習着は、お子さまが動きやすい服装であれば問題ありませんが、チームに入るとチーム指定のユニフォームやウェアが必要になることもあります。
練習着を選ぶ際は、汗をかいてもすぐに乾く吸汗速乾性や通気性に優れたメッシュ素材がおすすめです。体がべたつかず快適に過ごせるので、お子さまの集中力も高まります。冬は、軽くて暖かいベンチコートやアンダーシャツなどの防寒着も忘れずに用意してあげてください。
おすすめブランド
- アディダス、ナイキ、プーマ: 機能性はもちろん、憧れの日本代表や海外クラブのユニフォームも手に入ります。
- アンブロ、アスレタ: サッカー用品に特化したブランドで、安全性や機能性に優れた製品が豊富です。
2. 自宅で差をつける!おすすめトレーニンググッズ
チームでの練習以外にも、自宅でのちょっとした練習が、お子さまの技術をぐんと伸ばすチャンスになります。
ミニコーン、ラダー『ドリブル練習の強い味方』
ミニコーンやラダーは、ドリブルやステップワークの練習に欠かせないアイテムです。
軽量で持ち運びも簡単なので、公園などでも手軽に使えます。
リバウンドネット『一人でも楽しく反復練習!』
リバウンドネットは、パスやシュートを蹴るとボールが跳ね返ってくるので、一人でも「止める」「蹴る」といった基本動作を繰り返し練習できます。シュートの精度やトラップの技術が驚くほど上達します。
おすすめモデル:REFREEZE リバウンドネット
組み立てが簡単で、ボールの跳ね返りも良いと評判です。
リビングや庭など、場所を選ばずに練習できるので、天候を気にせずボールに触れる時間が増えます。
トレーニングマット 室内練習
室内でボールタッチの練習ができるのが最大の魅力です。
ボールを蹴る練習方ではないので、自宅でも安心してボールタッチの練習ができます。
サッカー マット トレーニング 室内練習 【レッスン動画つき】
サッカーノート『目標に向かって成長を実感!』
練習や試合の記録をつける「サッカーノート」は、お子さまの成長をサポートするとても良いツールです。
目標を立てて、その日のプレーを振り返ることで、お子さまは自分で考えて行動する力が身につきます。
保護者の方やコーチとのコミュニケーションツールとしても活用できます。
SPOLUS 耐水サッカーノート
JFA公認指導者ライセンス所持者監修で雨の日やグラウンドでもその場で記録できる!耐水紙を使用したサッカーノート 。
練習や試合でのプレーを振り返ることで課題や目標を見つけ、サッカーの上達に繋げましょう。
夢をかなえるサッカーノート『著者;中村俊輔』
『夢をかなえるサッカーノート』出版の際、著者の中村俊輔さんが自ら考案したオリジナルサッカーノート。
高校生の時からサッカーノートをつけてきた俊輔さんが、「こんなノートがあったらいいな」という考えのもと細部にわたって案を出し完成した。
2009年に発売後、版を重ね、今ではサッカーをする子どもから大人までのあいだでリピート購入されている。
3. 用品購入のヒント:どこで、どう選ぶか
実店舗での購入『試着して、専門家のアドバイスをもらう』
シューズやシンガードなど、フィット感が大切なアイテムは、ぜひ実店舗で実際に試着して選ぶことをお勧めします。
専門知識を持ったスタッフが、お子さまの足に合った最適な一足を提案してくれます。
オンラインストアの活用『レビューを参考に賢く選ぶ』
オンラインストアは、たくさんの種類の中から、価格を比べながらじっくり選べるのが魅力です。
実際に使った人のレビューは、サイズ感や耐久性など、リアルな情報が満載なのでとても参考になります。ただ、シューズを購入する際は、事前に実店舗でサイズを試してから買うのが安心です。
人気ブランドの紹介
ナイキ、アディダス、プーマといった世界的ブランドから、ミズノ、アスレタ、アンブロなどの専門ブランドまで、信頼できるブランドの製品を選ぶと、品質も安心です。
まとめ『お子さまの「好き」を応援する用品選び』
お子さまのサッカー用品を選ぶことは、単にモノを買うことではありません。それは、お子さまがサッカーを「もっと好きになる」きっかけを作り、「これからも頑張りたい」という気持ちを育むための大切なプロセスです。
お子さまの安全と成長、そして「楽しい!」という気持ちを一番に考えて、ぴったりの用品を選んであげてください。このガイドが、皆さんのサッカーライフをより豊かなものにするお手伝いになれば、とても嬉しいです。
