怒る子どもにどう対応する?親が知っておくとラクになる5つのこと
「また怒ってる…」
遊びが思うようにいかない。
友達に負けた。
自分の思いが相手に伝わらない。
そんな時に怒りという形で気持ちを表現する子どもは少なくありません。
そして、その姿を見ながら
「なんでそんなに怒るの?」
「また始まった…」
と思ったことがある親御さんも多いのではないでしょうか。
子どもの怒りに向き合うことは、思っている以上にエネルギーが必要です。
優しく声をかけても聞いてくれない。
理由を聞いても、さらに怒る。
時には親までイライラしてしまい、
「そんなに怒らなくてもいいでしょ!」
と感情的になってしまうこともあります。
私自身、22年間保育士として子どもたちと関わり、現在もサッカー指導者として多くの子どもたちと接しています。
その中で感じるのは、怒りっぽい子どもが増えたというよりも、
「怒りをうまく扱えない子どもが増えている」
ということです。
私もこれまで多くの子どもたちと関わる中で悩み、アンガーマネジメントについて学びました。
本を読み、実践し、失敗もしながら関わり方を変えていく中で気づいたことがあります。
それは、
怒りをなくそうとするのではなく、怒りと上手に付き合うことが大切だということ。
そして、それは子どもだけではなく、関わる大人にも必要なことでした。
今回は、保育現場や指導現場で実際に感じたこと、そしてアンガーマネジメントを学んで役立ったことをもとに、
「怒る子どもにどう対応する?親が知っておくとラクになる5つのこと」
をお伝えしたいと思います。
もし今、子どもの怒りに少し疲れているなら、すべてを変えようとしなくて大丈夫です。
まずは一つだけでも、
「これならできそう」
と思うものを見つけてもらえたら嬉しいです
目次
① 怒っている時は理由を聞き出さなくていい
子どもが怒っている時、
「どうしたの?」
「何があったの?」
「理由を教えて?」
と聞きたくなることがあります。
親としては原因を知りたいし、早く解決してあげたいと思うのは当然のことです。
私も保育士として働き始めた頃は、子どもが怒るとすぐに理由を聞こうとしていました。
でも、たくさんの子どもたちと関わる中で気づいたことがあります。
それは、
怒っている最中の子どもは、自分の気持ちをうまく説明できないことが多い
ということです。
大人でもイライラしている時に、
「なぜ怒っているの?」
と聞かれると、すぐに答えられないことがあります。
子どもはなおさらです。
本当は、
- 悔しかった
- 悲しかった
- 分かってほしかった
- 思い通りにならなかった
そんな気持ちがあるのですが、それを言葉にする前に怒りとして表現してしまうことがあります。
そんな時に無理に理由を聞こうとすると、
「分からない!」
「もういい!」
と、さらに感情が大きくなってしまうこともあります。
だから私は、怒っている時は無理に聞き出そうとしないようにしています。
まずは子どもが落ち着く時間をつくる。
少し距離を取ることもありますし、
「落ち着いたら教えてね」
とだけ伝えて待つこともあります。
すると不思議なことに、しばらくすると自分から話し始める子どもも少なくありません。
私たち大人が思っている以上に、
子どもにも気持ちを整理する時間が必要なんです。
怒っている時は解決を急がなくて大丈夫。
まずは子どもが落ち着ける時間を大切にしてみてください
② 子どもが怒りのピークの時は反応しすぎない

アンガーマネジメントでは、
怒りのピークは長くても6秒程度と言われています。
これは子どもにも当てはまります。
怒りのピークにいる時は、大人でも冷静に話を聞くことは難しいものです。
まして子どもは、自分の気持ちを整理する力がまだ十分育っていません。
そんな時に、
「なんで怒ってるの?」
「落ち着きなさい」
「そんなことで怒らないの!」
と伝えても、なかなか届きません。
なぜなら、子どもの頭の中は怒りでいっぱいだからです。
私も保育士として関わる中で、怒っている最中に解決しようとするより、
少し待ってから話をした方がうまくいく場面をたくさん見てきました。
まずは気持ちが落ち着くのを待つ。
話を聞くのはその後でも遅くありません
③ 怒りの奥には、別の気持ちが隠れている
子どもが怒っている姿を見ると、
「また怒ってる…」
と感じてしまうことがあります。
でも、少しだけ見方を変えてみると、
怒りの奥には別の気持ちが隠れていることが少なくありません。
例えば、
友達との遊びで負けた時。
大人から見ると、
「負けただけでそんなに怒らなくても…」
と思うことがあります。
でも子どもの心の中では、
- 勝ちたかった
- 悔しかった
- 頑張ったのにうまくいかなかった
そんな気持ちが渦巻いていることがあります。
兄弟げんかの場面でも同じです。
怒っているように見えて、
本当は
- 分かってほしかった
- 自分の気持ちを聞いてほしかった
- 仲間に入れてほしかった
そんな思いが隠れていることもあります。
アンガーマネジメントでは、
怒りは「二次感情」と言われています。
つまり、
怒りの前に、
- 悲しい
- 悔しい
- 寂しい
- 不安
といった感情が存在していることが多いという考え方です。
私自身、保育士としてたくさんの子どもたちと関わってきましたが、怒っている子どもほど、実は困っていることが多いと感じています。
- うまく言葉にできない。
- 気持ちを整理できない。
- どう伝えたらいいか分からない。
だから怒りという形で表現しているんです。
もちろん、毎回そんなふうに受け止めるのは簡単ではありません。
親だって疲れているし、
余裕がない日もあります。
だから、
「怒っている=困っているのかもしれない」
そのくらいに思っておくだけでも十分です。
④ 怒鳴るほど、子どもの怒りが大きくなることがある
子どもが怒っている時、
親もつられて感情的になってしまうことがあります。
「もうやめなさい!」
「いい加減にしなさい!」
「なんでそんなことで怒るの!」
そんな言葉が出てしまうこともあるでしょう。
実際、私自身も保育士として働いていた頃、
「早く落ち着かせなきゃ」
「この場を何とかしなきゃ」
という気持ちから、強い言葉をかけたくなることがありました。
それだけ子どもの怒りに向き合うことは大変なんです。
でも、子どもが怒りのピークにいる時に強い言葉で押さえ込もうとすると、
かえって感情が大きくなってしまうことがあります。
なぜなら、
子ども自身もすでに気持ちでいっぱいになっているからです。
例えば、
子どもが怒る
↓
親が怒鳴る
↓
子どもがさらに怒る
↓
親もさらに怒る
こんな流れになった経験はありませんか?
これは、どちらが悪いという話ではありません。
お互いの感情がぶつかり合っている状態なんです。
子どもは、
- 悔しい
- 悲しい
- 分かってほしい
そんな気持ちを抱えながら怒っています。
そこへ親の怒りが加わると、
「分かってもらえない」
「怒られた」
という気持ちがさらに大きくなってしまうことがあります。
だからといって、子どもの言うことを何でも受け入れる必要はありません。
危険な行動は止めなければいけませんし、
してはいけないことは伝える必要があります。
ただ、
怒りのピークの時に伝えても、なかなか届かない
ということを知っておくことが大切です。
私が保育の現場で意識していたのは、まず子どもが落ち着くこと。
そして、落ち着いてから話をすることでした。
すると、怒っている最中には聞けなかった話も、
後からなら素直に聞けることがたくさんありました。
子どもが怒っている時ほど、
「今すぐ何とかしなきゃ」
と思ってしまいます。
でも、
そんな時こそ少し立ち止まってみてください。
怒りに怒りで返すのではなく、
まずは気持ちが落ち着くのを待つ。
それが結果的に、子どもの気持ちを理解する近道になることも少なくありません。
怒りだけを見ると苦しくなります。
でも、
その奥にある気持ちに少し目を向けると、
子どもへの見方が少し変わるかもしれません
⑤ 完璧な親を目指さなくていい
ここまで、
怒る子どもへの関わり方についてお伝えしてきました。
でも最後に、一番伝えたいことがあります。
それは、
完璧な親を目指さなくていい
ということです。
子育てをしていると、
「もっと優しくしなきゃ」
「ちゃんと話を聞かなきゃ」
「感情的になってはいけない」
そんなふうに自分に厳しくなってしまうことがあります。
私自身も保育士として働いていた頃、そして今も子どもたちと関わる中で、
「もっといい関わり方があったんじゃないか」
と反省することがあります。
アンガーマネジメントを学んで感じたのは、怒らないことが大切なのではなく、
怒りと上手に付き合うことが大切だということでした。
それは子どもも同じですが、
大人も同じです。
親だって人間です。
疲れる日もあります。
余裕がなくなる日もあります。
つい強い言葉を言ってしまう日もあるでしょう。
でも、そんな日があったからといって、
あなたがダメな親というわけではありません。
子どもは、完璧な親を求めているわけではありません。
いつも笑顔でいる親でも、いつも正しい親でもありません。
失敗しながらも、自分と向き合おうとしている親の姿を見ています。
今回お伝えした5つのことも、
全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。
まずは一つ。
「これならできそう」
と思ったことを試してみてください。
子どもの怒りに向き合うことは簡単ではありません。
だからこそ、親自身も自分を大切にしながら関わってほしいと思います。
少しずつで大丈夫。
完璧を目指すのではなく、
親も子どもも一緒に成長していく。
そんな気持ちで向き合えたらいいですね
まとめ
子どもが怒っている姿を見ると、
「どうしたらいいんだろう」
「また怒ってる…」
と、親も苦しくなることがあります。
でも、子どもの怒りには理由があります。
そして、怒りの奥には言葉にならない気持ちが隠れていることも少なくありません。
今回お伝えした5つのことを、もう一度振り返ってみましょう。
- 怒っている時は理由を聞き出さなくていい
- 怒りのピークでは反応しすぎない
- 怒りの奥には別の気持ちが隠れている
- 怒鳴るほど悪循環になることがある
- 完璧な親を目指さなくていい
すべてを一度に実践しようとしなくて大丈夫です。
まずは一つだけでも、
「これならできそう」
と思ったことから始めてみてください。
子どもの成長には時間がかかります。
そして、親が変わろうとすることにも時間がかかります。
だから焦らなくて大丈夫。
親も子どもも完璧ではありません。
少しずつ、少しずつ。
今日より明日、明日よりその次の日へ。
そんな気持ちで、一緒に成長していけたらいいですね。

