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「気づいたら子どもが爪を噛んでいる…」そんな経験はありませんか?
実は子どもの爪噛みは珍しくなく、保育園や小学校でもよく見られる行動のひとつです。私が保育士として働いていた頃も、毎年1クラスに1〜3人は爪を噛む子がいました。
爪噛みは一見「癖」と思われがちですが、実は心のSOSであることも少なくありません。放置すると大人になっても続いてしまうケースもあるため、早めの対処が大切です。
この記事では、子どもの爪噛みの原因・リスク・具体的な対処法について詳しく解説します。
子どもの爪噛みを放置するとどうなる?
子どもの爪噛みは軽く見られがちですが、放っておくと次のようなリスクがあります。
① 深爪や出血の原因に
常に爪を短く噛んでしまうため深爪になりやすく、出血することもあります。指先が痛く、物をつかみにくくなることもあります。
② 感染症のリスク
手は日常的にいろいろなものに触れています。そのまま口に入れると、ばい菌やウイルスが体内に入り、感染症の原因になる恐れがあります。
③ 足の爪まで噛んでしまう
幼児期には手の爪が短くなりすぎて、次に足の爪を噛む子もいます。癖がさらに強くなり、改善に時間がかかってしまうこともあります。
子どもが爪を噛む原因とは?
子どもの爪噛みにはいくつかの原因があります。多くは「無意識の行動」や「安心感を得るための行動」です。
- 退屈や暇つぶし:手持ち無沙汰でつい噛んでしまう。
- 不安や緊張:新しい環境や友達関係、習い事がきっかけになることも。
- ストレスや愛情不足:親の忙しさ、兄弟の誕生、引越しなど生活の変化が影響。
- 習慣化:一度始まると無意識の癖として定着しやすい。
子どもの爪噛み癖を改善する5つの対処法
1. 自分で噛んでいることに気づかせる
見かけたら強く注意するのではなく、そっと手を口から離してあげましょう。
「また噛んでる!」と叱ると逆効果になることもあります。
2. 衛生面での怖さを伝える
「爪にはばい菌がついているよ」とわかりやすく伝えると効果的です。
幼児には絵本で伝えるのがおすすめです。
おすすめ絵本:『つめかみおばけ』(よしむらあきこ/教育画劇)
3. 親子のコミュニケーションを増やす
爪噛みは「心のSOS」であることも。
抱きしめたり「大好きだよ」と伝えたり、安心感を与えることが大切です。
4. 環境の変化に気づく
引越し、学校行事、友だち関係など、子どもにとって大きな変化がストレスになることがあります。日常会話を増やし、変化に気づいてあげましょう。
5. 爪噛み防止グッズを使う
苦味のある爪噛み防止マニキュアも販売されています。
ただし強制的にやめさせる方法なので、ストレスが原因の子には逆効果になることもあります。
爪噛みは子どものSOSサインかも
爪噛みは単なる癖ではなく、心の中で「助けて」と伝えているサインの可能性もあります。
- 不安や緊張を感じている
- 寂しさを抱えている
- 気持ちを落ち着けようとしている
だからこそ、単に「やめなさい」と叱るのではなく、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
まとめ|子どもの爪噛みは早めに対応を
- 爪噛みは深爪や感染症の原因になる
- 原因の多くはストレスや生活の変化
- 対処法は「気づかせる・安心させる・コミュニケーション」
爪噛みを見かけたら、それは「心のSOS」かもしれません。早めに気づき、優しく寄り添うことで改善につながります。
今日からできる小さな一歩を、ぜひお子さんと一緒に始めてみてください。

